大人の恋、最後の恋の始め方

いくつになっても恋したい。本気の恋、最後のオンナになるために。

貴女がいない場所で言っていること

私の祖父母はふたりとも92歳で他界した。

祖母の方がふたつ年下だった。

ふたりとも、亡くなる日まで家で普通に過ごして、本当にピンピンポックリの大往生だった。

祖父が他界するまで、私も他の身内も、ふたりの馴れ初めを聞いたことがなかった。

お見合いではないらしい

くらいの情報しか知らなかった。

が、祖父が他界してから、祖母は初めてふたりの馴れ初めを語りだした。

初めて会った日。

同じ仕事場で働いた日々。

祖母は20代に戻ったように華やいだ口調で、 いかに祖父が優しくダンディだったかを語った。

また、祖父の四十九日の席のことだ。

生前、一緒に飲む機会が多かったご住職は、

「ご主人はね。お酒が入ると、いつも奥さんの話をするんだよ。

『あの人はね、床の間に飾っておきたいような人なんですよ』

が、お酒が入った時の口癖だったね」

祖母はもちろん、私達もそんなことを祖父から聞いたことはない。

人前でも愛情表現を欠かさない欧米男性も素敵だ。

でも、日本人はやっぱり奥ゆかしい。

そして、そこが魅力だ。

「奥ゆかしい」は、「もっと奥を知りたい」が語源だ。

本人がいない席で

お酒が入った席で

「もっと知りたい、もっと聞きたい」

と思わせるくらいの愛情表現が一番奥深いのかもしれない。

祖父や祖母の惚気話をもっともっと知りたいが すでに彼岸の人だ。

なんとも心にくいふたりだ。

さて、私のパートナーは、私がいないところでなんと言っているのだろう?

奥ゆかしく、聞きはしないけど。

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